文庫本になるのを楽しみに待っていた小説『黄金旅程』は、やや期待ハズレだったかな〜?
何が一番ダメだったかというと、主人公の男が非常に私の苦手なタイプでして…。なにげにナルシストだと思うんですけど、この主人公(笑)主人公の幼馴染みであり、元トップジョッキーの亮介はとても魅力的で良かったです。亮介みたいな人、昔から魅かれます。
途中ヤクザの男と接触したりするのですが、このヤクザの男が面白い存在だったのに、大して活躍することもなく出番終了。もったいないなあ、せっかく面白くなりそうな人物なのにと、思ったりしました。
で、一番共感できなかったのは、競走馬に人生を賭けてしまうところ。エゴンウレア(本書のステイゴールドをモデルにした馬)が勝ったら、プロポーズする、稼業を継ぐ、浦河に残って馬の調教を続けるなどといった感じで。一見ドラマチックだけど、どうなの?コレ?って思っちゃいます。人生なんてデッカイこと賭けられたら競走馬も迷惑だろうよ、自分の人生の選択を競走馬に押しつけるなよって思いますね。そして愛馬が負けたら、あっさり自分の夢捨てられるの?そんな簡単に捨てられるくらいの夢なら、最初から持つなって思っちゃいます。馬に仮託するのは良くない。自分の足でしっかり立たないと!私は馬に人生賭けたりしないし、夢も乗せたりしない。私が馬に乗せるのは、その馬に勝ってほしいという【想い】ですね。ちょっとキザですが(笑)
それでも本書はまあまあ面白かったです。ノーザン&社台ファームの一人勝ちの状況や、競走馬の引退後のことなど、競馬界の問題を取り上げていて、興味深く、考えさせられました。そして登場する馬や騎手などを、モデルはあの馬かな?あのジョッキーかな?と考えながら読むのも楽しかったです。また競馬を知らない人にも分かるように、競馬についてのいろんなことを丁寧に説明しているのも好感持てました。
実際の競馬は馬が主役ですが、小説はやはり人間が主役。人間のドラマが軽かったのがちょっと残念。でもまあ、競馬ファンなら、それなりに楽しめる本だと思います。気になる人は是非読んでみてください!
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